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2017/06/10

驚きの仕掛けを生み続けるソフトバンクの採用戦略とは?

新卒採用にAIを導入

新卒のエントリーシート選考に、AIを導入することを決断したソフトバンク。
なぜ、新卒採用にAIを使う必要があるのか? AIと人、それぞれの役割とは?

わかること

  • ・AIを使った新卒採用
  • ・あらゆる数字を活用
  • ・熱量を伝えられるのは、人

今回はソフトバンク株式会社 採用・人材開発統括部長 源田泰之氏をゲストとしてお招きし「新卒採用にAIを導入する理由」などを伺います。
 

杉浦:皆さん、こんにちは。モザイクワーク代表採用学研究所フェローの杉浦二郎です。
今回のゲストは、ソフトバンク株式会社採用人材開発統括部長の源田泰之さんをお迎えして、お届けしたいと思います。源田さん、よろしくお願いします。
 
源田:よろしくお願いします。
 
【源田泰之氏について (00:28~)】

杉浦:まず、源田さんご自身のご経歴について、よろしければ教えていただきたいのですが。
 
源田:私は今、ソフトバンクという会社で働いているんですが、もともとは別の携帯会社で働いてまして、ソフトバンクに買収されて今に至るという感じです。最初は営業の仕事をやっていまして、それから人事に異動して、今は採用と育成関連ですね。それと孫正義の後継者を探す「ソフトバンクアカデミア」、あとは社員が自分自身のスタートアップのビジネスを作っていく「ソフトバンクイノベンチャー」制度の事務局と。全然ソフトバンクは関係ないんですけど、去年の12月に孫正義の私財100%で設立した「孫正義育英財団」の事務局をやったりしています。
 
杉浦:かなり幅広いご経歴をお持ちなんですね。
 
源田:ただ、今やってる仕事はすごく関連性があって、やっぱり基本的には人にまつわるものなんですけども。採用と育成は正に一気通貫でやらなければならないことだと思ってますし、それ以外の例えば「ソフトパンクイノベンチャー」という新規提案のものも、新規事業に興味のあるベンチャースピリットのある人たちがどんどん入って来ているという意味だと、いろいろ何だかんだ関連しています。(笑)
 
【未来探索室の役割(01:17~)】

杉浦:今日は本当はいろいろ聞きしたいんですけれども、一応採用TVということでございまして、少し採用に絞らせていただきながら、お届けしたいなと思います。
まず最初にお聞きしたいのが、ソフトバンクさんの人事の中で、「未来探索室」を設置されているとお伺いをしてるんですけども。今後の働き方がどう変わるかということも予測しながら、仕掛けるための組織があるというお話なんですが。まず未来探索室のどういった役割を担ってらっしゃるのかというところから、お話いただいてもよろしいですか。
 
源田:わかりました。ありがとうございます。未来探索室は、今、ちまたでもHRテックとか、バズワードっぽくなってますけども、働き方改革みたいなことが叫ばれてる中で、本当に働く人たちの未来はどういうふうになるかをまず調査して、ソフトバンクは情報通信の会社ですし、ITの会社ですので、そういう新しいテクノロジーを使って新しい働き方を自ら提唱していきたいと。そのためにはまず調査からだということでスタートしました。今、採用関連でどういうことやってるかというと、IBM社のワトソンという人工知能を活用して、エントリーシートのジャッジを行うと。いろんなエントリーシートのジャッジって、課題があると思うんですけども、一つは単純に工数の削減ですね。これを使うと75%の工数削減になりますので、年間で1000時間以上、私たちの採用担当の時間が浮く。なので、これを実際に対面で学生さんに会って、ソフトバンクの会社を素直に伝える時間にしたり、学生さんのリアルな声や疑問に答える時間に回せるなというのが1点目ですね。2点目は、同じ人がやってるわけではないので僕らもしっかりレベリングして教育をした上で、エントリーシートのチェックを行っているんですけれども、それでも人の目なので、もしかすると本当は合格の人が、実はいけないみたいなケースがあるかもしれないと。ただワトソンですと、まさに公平なジャッジができますので、そのためにやっているというのが2つ目のポイントですね。とはいえ、ワトソンが万能かどうかもわからないので、万能だと信じてるんですけどもわからないので、ワトソン側で「これはちょっと面接に進めないな」といったものは、これまで通り人の目で、最終チェックをした上で通すということをやっています。それを全部含めても75%の工数削減になっている状態です。
 
杉浦:相当な時間な圧縮と、さらに精度が高まるという両方が実現できているんですね。
 
源田:正におっしゃる通りですね。
 
杉浦:いつぐらいから、その取り組みを始められたんですか。
 
源田:未来探索室自体は1年前からスタートしまして、今回のエントリーシートをAIを使ってジャッジをしようという取り組みは、実はまだ、3ヶ月前ほどから取り組み始めた状況ですね。
 
杉浦:まさしくこれからという状況なんですしょうね。
 
源田:この採用に関しては、やってる状態ですね。試験的にやってきている状況ですね。
 
杉浦:いまだもって人力でというのが多い中で、やっぱり思い切って秘策だなと思うんですけれども。社内ではあつれきがあったりですとか、そういうデジタルジャッジはどうなのかという、わりと社内の議論が多い気がするんですけれども、いかがですか。
 
源田:少し前に経営会議で、「こういうことやります」と宣伝してきたんですけど、そのときは「おお、いいね」という感じでしたね。「なんでやらなかったの?」ぐらいの感じでした。
 
杉浦:今までなぜやらなかったのかと。
 
源田:そういう感覚ですね。
 
杉浦:それだけ結果が目に見えてわかるものであれば、もう正にやらない手はないという話ですよね。
 
源田:私個人的には、やらない意味すらないなと思ってるんですけど。工数も圧倒的に削減できます。精度も上がります。公平なジャッジができますし、ワトソンが落ちたというものも再度チェックしますので、圧倒的に公平なジャッジになると思うんですね。工数の削減についても、うちの場合はもともと採用の社員が全部目で見てたんですね。でも大手の企業さんですと、結構アウトソース出してるところもあると思うんですけど、そんなのは思いっきり削減ですよ、コストの。それをやらない手はないという感覚ですかね。
 
杉浦:今はエントリーシートのみに適用されているということですか?
 
源田:今エントリーシートのみです。
 
【別領域への挑戦 (06:55~)】

杉浦:今後の採用の手法とか、または面接のフェーズとか、違う専攻にも当てはめていくという計画はおありなんですか。
 
源田:今ちょっと少し準備をしている段階なんですけども、まさに面接でAIを活用してどういうことができるのかということと、もう一つは、これまですごく難しいといわれている、社会になって優秀な成果を上げて自分のキャリアをちゃんと作っていくような人を、学生時代にどうやって見抜くか。なかなかハードル高いといわれてますけど。ここについてもトライしていこうとしてますね。
 
杉浦:お答えできる範囲で結構なんですけども。ある種どういうデータを取ってくるかというところも、計算機能もあるしても、データの取り方とか、何のデータを取ってくるかは、結構大きなポイントだと思うんですが。今いただいたお話というのは、どういうポイントを着目されていらっしゃるんですか。
 
源田:今は、実はありとあらゆるほんとに持ってる数字を全部ぶち込んで、その結果、社会人になって活躍した人との相関性みたいなことを出そうとしてるので、ほんとにありとあらゆるデータを入れてますね。ちょっと抽象的になっちゃって申しわけないんですけど、単一のデータだとなかなか出ないのと、ただ複数を入れるとN数が小さくなっちゃうので、本当にその要素がこの人の優秀さというか活躍度に繋がるかというのが、因数分解されすぎちゃって、N数が小さくてわかんないというのが、今、現状なんですよ。そこを、この数字とこの数字のこういう因果関係がもしかしたら、社会で活躍される人というのがうまく出ればいいなと。これ、複雑になりすぎてるので、そこを人工知能で筋を見出せないかと、今やり始めているところですね。
 
杉浦:ある種、意外なデータが相関を持ってて、実はそれが他社が着目してないというポイントが出てきたら、これはもう採用強くなりますよね。
 
源田:それはすごく強くなると思います。
 
杉浦:どうしても採用活動のフェーズというのは、かなり異常な状態で始まって、お互いにデフォルメしてしまって、いつの間にかよくわからない形になってしまうというのがあると思うんですけれども。やはり今後はAIと、AIが強いところとやっぱり人がやるべきところとをしっかり分けていきながら、共存しながらやっていくというのが、これからの在り方だというところでしょうか。
 
源田:僕らはやっぱり採用担当としては、しっかり学生のみなさんに、ソフトバンクの働き方とか、僕ら自身がどういうことを考えているんだとか、やっぱりそれをちゃんと伝えるほうにどんどん労力回せばいいと思うんですよ。変な話、ジャッジといいますか、その方がソフトバンクとかいろんな会社に合うかどうかは、もしかしたら別の視点でAIか何かが置き換わってやっても、それはそれでいいんじゃないかなと思いますけどね。
 
杉浦:客観的な説明と評価はAIがやりつつも、人の心に火をつけたりとか、熱量とかは人じゃないと伝えられないですよね。
 
源田:なのでジャッジの最後も、人が入ると思うんですよ。やっぱりその人と本当に一緒に働きたいかとか、情熱を持ってほんとにこれからの次の私たちの会社を担っていく人かどうかみたいなのは、やっぱり残る気がしますね、そこは。
 
杉浦:いつまでたっても、なかなかAIでは解決する話ではないですよね。
 
源田:はい。
 
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ソフトバンク株式会社
採用・人材開発統括部長
源田 泰之さん

1998 年入社。営業を経験後、2008 年より現職。新卒及び中途採用全体の責任者。グループ社員向けの研修機関であるソフトバンクユニバーシティおよび後継者育成機関のソフトバンクアカデミア、新規事業提案制度(SB イノベンチャー)の責任者。ソフトバンクグループ株式会社・人事部アカデミア推進グループ、SB イノベンチャー・取締役を務める。孫正義が私財を投じ設立した、一般財団法人孫正義育英財団の事務局長。育英財団では、高い志と異能を持つ若者が才能を開花できる環境を提供、未来を創る人材を支援。教育機関でのキャリア講義や人材育成の講演実績など多数。

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