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2018/02/07

日本企業が活躍する人材を採用し、育てるためには【中編】

採用活動の「ある問題」

採用のプロ、リンクアンドモチベーションの樫原氏は、日本企業の新卒採用活動には、ある構造的な問題点があることを指摘します。
一体、何が問題なのでしょうか。また、その解決策とは。

わかること

  • ・日本企業の採用の問題点
  • ・人事担当者がやるべきこと
  • ・新卒教育のポイント

ゲスト:株式会社リンクアンドモチベーション WESTカンパニー 執行役 カンパニー長 樫原洋平氏
聞き手:株式会社LeaGLO 代表 採用ブランディング・ディレクター 上田浩史氏

 


【日本企業の採用の問題点(0:00~)】

上田:二つ目が、その中で今後、少し近未来のお話もしていただきましたけども、今後よりグローバルであったりとか、最近さまざまな採用の仕方、中卒、高卒の採用に関わったりとか、それこそLGBTだったりとか地方採用、1,2年生から採用とか、手法もそうですし多分地域という境界であったりとか、それこそ国という境界を越えてとか、さまざまな境界を越えて採用のあり方っていうのは変わっていくのかなと思うんですけども、樫原さんが思う今後の日本企業の採用のあり方っていうところを教えていただきたいなと思うんですけども。

 

樫原:ちょっと前提のところにいくんですけれども、今、私が2016年の1月から、これまでずっと採用側を見ていたんですが、採用と教育を両方見ることになりまして、まず、上田さんがおっしゃってたようにいろんな多様な人を採っていく前提は、多様な人を育て生かすことなんですね。今の日本の採用の最大の問題点は採用と教育ですね。もしくは配属が分断してることなんですよ。いわゆる日本の特に大手企業はよくあるのは、採用と教育が仲が悪いんですね。

 

上田:よく聞きますね。

 

樫原:なので、採る力学と育てる力学がアンマッチになってることが非常に大きくて、まずこれが考えなきゃいけない大きな問題です。かつ、もう1個、例えば新卒側ですね。対応して採るんですね。この人優秀だと。もう1個の問題はそれを生かす側がマネージメントがなってないんですよ。

 

上田:要は宝の持ち腐れですよね。

 

樫原:おっしゃるとおりです。1番よくある面白い話は、例えば自ら考える人を採りたいということを掲げる会社さんって多いんですよね。自ら考えることを採りますということで採るじゃないですか。でもマネージメントは採らないんですよ。自ら考えろと問わないので。そうすると考えなくなりますよね。ただ部長側からすると今の若い人考えてないって。マネージメントで考えさせてないので、考える力がつかなくなるんですよ。こういった採用と教育のアンマッチによって、いろんな悲劇が起きてまして、そういう意味では日本企業が強くなるためには、そういった多様な公募ですね。自ら考えたい人は考えさせるし、ある程度リスクを取らず慎重な人には慎重にするみたいなかたちで、それぞれの特性やモチベーションの状況に合わせた、配属やマネージメントをしていくという前提がないと、なかなか採用の手法ばかりが多様化しても、結局生かせずに流出すると。最悪の場合は流出するから同じような人を採れというようなかたちで、採用自体が固定化していくっていうことがその会社にとって1番ネガティブなので、そういう意味ではいかに採用と教育を繋げていくかということが、最終的には採用のあり方を進化させていく上で、非常に大きなポイントになるんじゃないかなというふうには思ってますね。

 

【人事担当者がやるべきこと(3:14~)】

上田:なるほど。ありがとうございます。そういうことで言うと樫原さんの今のテーマって本当に人事の方、結構私もいろんなお話をして悩んでいらっしゃるんですね。そこにおいて、ある意味、その打開策、新卒採用と教育、中途も含めてそこをうまく融合していくために、何か人事の方がやるべきことであったりとか、経営陣の方々がやるべきことって何になってくるんですか?

 

樫原:そういう意味では人事部全体としてそういった方針を持つことだと思うんでですね。さっきのポートフォリオではないですけど、経営の目的からどんな人を採るのと。どういう人どう配属し、どう生かすのということを人事部が一体となって、議論をしていかないとそれぞれの個別最適では全体最適になりえないので、そういう意味では人事部長クラスだったり、そういった人事の上席の方々がもうちょっと広い視野で、いわゆる採用教育というものを見ていかないと、せっかくいい人を採っても結局生かせないっていうことなので、そういう意味では人事のパラダイムを、もうちょっと広く捉えていくっていうことが大切です。なので、関西の会社なんかでもあるインフラさんの会社なんかで言うと、ある意味採用から教育までの10年間をある課長が全部見るっていう動きが始まっていたり、教育と採用を部長ではなく課長クラスで両方兼任するような、そういう動きなんかも最近始まってきてますので、そういった仕組みというかそういったところから見直していくことが、とても大事じゃないかなっていう。ある意味、僕、この前聞いた話で言うと、採用と教育が半年間、ほとんど話していないとかありますからね。コミュニケーションしていない。

 

上田:結構、でもたしかに。内定者がそうですよね。内定期間中ってありますよ。私のお客様でも。8月に終わって要は採用は終わり。仕事は。教育担当の方は新人教育で忙しいっていう。ここ結構分断されています。

 

樫原:おっしゃるとおりです。そこをやっぱりもっと人事側のコミュニケーションをして、ある種の共通目的を持ちながらどこを担当してるってことをしていかないと、ちぐはぐなことっていうのがよく起きてますので、最終的にそれって若い世代にフィードバックされますからね。

 

上田:最終的にはそうですよね。

 

樫原:結局、損をするのは学生さんであったり、若い新入社員の方々なので。そういったところもまずしっかり戦略レベルで、すり合わせていくことがとても大事なんじゃないかなと思いますね。

 

【新卒教育のポイント(5:55~)】

上田:そこで一つ、教育というテーマがあったので、樫原さんにお伺いしたいんですけど、結構、人事の方もどんな教育をすればいいかっていうのを、悩んでいらっちゃったりするわけなんですけど、今、特に新卒の学生たち、さまざまなこと言われるじゃないですか。リーダーシップが必要だとか、それこそマネージメント能力が必要だとか、アントレプレナーシップが必要だと。樫原さんが思う大事な教育、それこそ学生時代にすべき教育なのか、もしくは内定期間中、もしくは入ってからの3年っていう中で、どういう教育を人事側は学生であったりとか、若手の方々にすべきだと思いますか?

 

樫原:これもいろんな考え方があると思うんですけど、1番大きいポイントで言うと、いわゆる学生ワールドですよね。学生が過ごしてた世界と新入社員以降の働く世界の違いを、もしくは基準の違いをちゃんと認識させることがとても大事でして、例えばどうしても学生時代っていうのは、価値を決めてるのは自分じゃないですか。自分の基本的には行動を何かによって制限されることってあんまりないですし、基本的には自分が好きだと思うことを選択してればいいんですけど、社会に出ると全ての価値っていうのは相手が決めるんですよね。つまり自分がどう思ったかじゃなくて、相手がどう思ったかっていうことを問われる世界に行きますので、そういう意味では自分視点から相手視点に視点を切り替えなきゃいけないんですね。そこの切り替えが遅れるパターンと、もう1個はどうしても学生時代って答えがある世界なんで、いかに答えに効率的に到達するかっていう。こういう世界で生きてきたわけですね。でも悲しいことに、今、日本経済ってキャッチアップするものがないので、つまり昔のように欧米を見て真似て、それを質を超えるということをしてても勝てない国ですから、これだけ少子高齢化ということを直面している、ある意味、課題先進国ですので、そういう意味では職場に入っても上司も答えを持ってないケースが多いんですよ。なので、結構若い人は答えあるのに教えてくれないと思ってるんですけど、本当にないんです。そういう意味では答えがある世界から答えのない世界に行くので、そういったルールや構造は変わってるんですけど、どうしても人って現状維持バイアスという過去の行動を継続してしまうので、そういったものを継続してしまうってことがあるので、ある意味ルールや基準は変わっているっていう、そこをしっかり。

 

上田:教えてあげるっていうことですね。

 

樫原:はい。むしろ気づかせていかないと。学生も悪気なくやってることを企業の人は、学生はスタンスがなってないっていうふうに言うんですけど、構造が違うのでそこの構造の違いをいかに端的に伝え、ルールや枠組みが違うんだということを、教えてあげることがとてもポイントなんじゃないかと思いますね。

 

上田:あとは、それこそ前職のサービスで常にモチベーションを、継続的に管理していくみたいなサービスじゃないですか。それもやっぱり結構、大事なテーマなのかなと思うんですね。

 

樫原:そういう意味では、今のHR Techへの流れもありますから、ある意味今の組織状態や個人の状態をしっかりデータで、データ化して。ビジネスってPLやBSという側面で、結構、週単位や月単位で経営の状況って確認して、打ち手を打ち続けているじゃないですか。でも、組織ってそうされないんですよね。組織の状態を可視化してそこで手を打つっていうことを、なぜかほとんど日本はされないんですよ。でも事業上でやってるんだったら組織上もやればいいので。

 

上田:事業と組織ですもんね。結局。

 

樫原:はい。なので、最近特にエンゲージメントって言われますけど、いわゆる組織の関係性度合いを可視化して、可視化した状況に対して手を打って、毎月だったりの従業員の心理状態や、エンゲージメント状態を確認しながら、経営が手を打っていくっていうことも、これからすごい問われるんじゃないかなっていう。

 

上田:それって、僕が思うに採用もそうだと思うんですよね。エンゲージメントのない中で、僕もこの前樫原さんとも別途、対談とかさせていただいたときにも、話してたと思うんですけど、それこそ育成型採用じゃないですけど、採用ってただ単に採るっていうとところから、やっぱり彼ら、彼女たちにとっては人生の、会社側もそうですけど、学生が未来を決める活動の中で、結構エンゲージメントが弱いなと。

 

樫原:おっしゃるとおりですね。

【後編へ続く】

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株式会社リンクアンドモチベーション
WESTカンパニー 執行役 カンパニー長
樫原洋平さん

一橋大学経済学部卒。2003年リンクアンドモチベーション入社以来、メガバンク、総合商社、グローバルメーカーなどの超大手企業の採用コンサルティングに、10年で100社以上従事。また、大学教育事業の立ち上げにも従事。2001年2月よりZ会、栄光とジョイントベンチャー「レイズアイ」(現リンク・アイ)の立ち上げに関わり、大学教育採用に対して新しい枠組み・仕組みを創出現在では早稲田大学・一橋大学・上智大学の非常勤講師を務める。2014年から執行役員兼西日本の採用事業の責任者に就任し、現在に至る。

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